息子は、ほぼ文盲で小学校に入学した。
息子が3度目に通った幼稚園は、
ひらがなカタカナその他
算数は勿論、
なにひとつ勉強関係を教えない幼稚園だった。
あいうえお表ひとつ貼っていなかった。
それでも、
在園の子供たちは小学校入学に備えて
個々で文字や算数を勉強していた。
息子以外は。
私が必要ないと思っていたから。
小学校1年生レベルだったら
直ぐに追いつけるものだし、
空想や創造、想像を楽しんでいる息子に
幼稚園の間だけは、
その世界に存分に浸って欲しかったから。
入学式の時、息子の担任になる先生に、
「息子はなにも小学校入学のための
準備をしてきませんでした」
と伝えました。
「大丈夫ですよ、かえって有難いです」
ようですよね、
先生そうですよね。
幼稚園の卒園文集で、
園児みんなが自分の手で絵を描き、
自分の手で文字を綴った中、
息子の欄だけは
なには判別しかねる下手くそな絵と
母親である私が文字を綴った。
2学年程下の園児の欄が紛れ込んだ文集、
そんな感想を持つような息子だった。
文字が読めない。
簡単な算数もできない。
息子の小学校生活が始まった。
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